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2021年7月30日 (金)

『東京オリンピック』…雑感!

 799回目のブログです

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  “世の中は 駕籠に乗る人 担ぐ人 そのまた草鞋を 作る人”
                                              (道歌:教訓的な短歌)

 世の中には、駕籠に乗る人がいるから、それを担ぐ人もいる。さらに、担ぐ人の草鞋を作る人がいる…。

 いろいろの地位の人や職業の人がいるのが世の中の仕組みだ。

 いよいよ、東京オリンピックが始まりました。今回のオリンピックはテレビ観戦となりましたが、それだけに、頂点に立つ金メダリストの周辺には、上の道歌にある様に、駕籠に乗る人、担ぐ人、そして草鞋作る、といろんな人がいるのが良くわかります。テレビ観戦の効用のひとつかも知れません。

 オリンピック前には、マスコミやさまざまな文化人や政党が “中止” を声高に主張していましたが、菅総理の英断で、無観客での実施となったものです。

 このオリンピックに関しての感想を “ズバリ” 述べてみたいと思います。

 ●【夏季五輪開会式の主な視聴率】

   東京      (1964年) 61.2%
   シドニー    (2000年) 30.9%
   北京      (2008年) 37.3%
   ロンドン    (2012年) 24.9%
   リオデジャネイロ(2016年) 23.6%
   東京      (2021年) 56.4%
       (NHK・ビデオリサーチ調査)

 東京オリンピック開会式を生中継したNHK総合テレビの平均世帯視聴率は、何と、1964年東京五輪の61.2%に肉薄する遜色のない数字ではないでしょうか。

 なぜこのような高視聴率になったのでしょうか。わたしは、国民の多数が、コロナ蔓延に右往左往する政治、自民党から共産党まで、国難に一致団結して事に当たろうとする姿勢を示さない体たらくに、閉塞感に陥ってしまい、オリンピックという純粋なスポーツに “感動爆発” したものだと考えます。逆境の時こそ深い感動を呼び起こすものですから。

 そのそも、国民の本心はオリンピックを見たかったのはないでしょうか。そうでなければ、全国でテレビ中継を視聴した人が「7060万人」にも昇ることは考えられません。

 それには、コロナの煽り、反オリンピックの煽り、朝から晩まで煽りに煽られたわたし達は知らずのうちにそのムードに染まっていったのかも知れません。検証してみましょう。

 5月26日、朝日新聞は社説で「夏の東京五輪 中止の決断を首相に求める」と題して論陣を張りました。骨子は、①生命・健康が最優先、②「賭け」は許されない、③憲章の理念はどこへ。そして、万人に祝福されない祭典を強行すべきではないと述べています。

 朝日の世論調査によれば、この夏の開催を支持するとの答えは14%であり、こうした認識は多くの市民が共有するところだと断定しています。何か匂いますね。そう、朝日は「市民」の認識を対象にしており「国民」ではないのです。本当に14%だったのでしょうか。そうだとしたら、国民の心もふらついていることの証左にもなるのではないでしょうか。因みに、6月6日の読売世論調査では、①観客数を制限して開催24%、②観客を入れずに開催26%、③中止する48%、となっていますから。

 朝日OBの鮫島氏は、菅首相に本気で中止を迫るのなら「今からでも東京五輪スポンサーを降りるべきである」と主張。また、夏の全国高校野球も即刻中止すべきではないでしょうか。それが筋というもの、見えすいたWスタンダードは終わりにしませんか、東京五輪スポンサーも、全国高校野球もそのまま、…では朝日の本気度が窺えません。

 ところで、皆さんは、ご存じだったでしょうか。開会式では出場各国は日本の五十音順で行進しました。会場内では「チャイニーズ・タイベイ」と紹介されていた台湾が、何と「台湾」(たいわん)の五十音順の読み方に従って入場したのです。しかも、NHKの生中継では、和田麻由子アナウンサーが明確に「台湾です」と紹介していました。大したものです。何かの間違いだったのかどうかはわかりませんが、中華人民共和国政府高官の歯ぎしりが聞こえてきそうです。

 ●最初から感動の金メダルラッシュ。

 ・柔道女子52キロ級:阿部 詩選手(妹)…兄妹同時金メダル受賞
 ・柔道男子66キロ級:阿部一二三選手(兄)…   〃
 ・柔道男子73キロ級:大野将平選手…堂々と気迫、技あり連覇達成
 ・卓球混合ダブルス:水谷隼選手…2G先取されるも3G連取。3対3。
     〃    :伊藤美誠選手…7G圧巻の8連続Pで初金メダル

 その他、スケートボード、ソフトボウル、水泳、体操など、続々と金メダルが増えていますが、勿論、銀も銅も大変な価値のあるものです。

 わたしは、柔道の阿部兄妹の溌溂とした試合を見て、そのダイナミックな試合運びに目を奪われました。感動以外に何もありません。また、卓球混合ダブルスの水谷隼選手と伊藤美誠選手の、最後の最後まで手に汗を握る試合は、オリンピックという大舞台が齎す醍醐味であり、全国の3060万人が視聴、感動に酔いしれたではないでしょうか。

 ところで、東京五輪開催に猛反対してきたテレビ朝日「羽鳥慎一モーニングショー」の羽鳥氏や玉川氏は、メダルラッシュで、しれ~っと「手のひら返し」、何もなかったかのようです。

 昨日は五輪猛反対! メダルラッシュを見て、今日は五輪万歳! という番組の底の浅さ、その時その時に発するコメントも深い意味は全くないことを露呈してしまいました。

 (テレビは “公共の電波”<国民の財産>をダダ同然で使用させてもらっていることを忘れるべきではありません)

 また、立憲民主党の蓮舫代表代行は、五輪絶対反対を唱えていましたが、スケートボード堀米雄斗選手が金メダルを獲得したことについて「堀米雄斗選手、素晴らしいです! ワクワクしました」と、これも手のひら返し、政治家の主張は今一つよくわかりません。

 今回の東京五輪の意義について、五輪4大会で9個の金メダルを獲得したカール・ルイスさんが語った言葉に素直に耳を傾けたいと思います。(2021/7/22読売新聞)

 「東京五輪は、私たちは(新型コロナ)と闘えるんだと、世界が『復活する力』『復元力』を示す機会になると思います。東京五輪が全世界のロールモデル(手本)になるかもしれません。米国ではプロバスケット協会(NBA)や大リーグなどを開催し、陽性者が出ても適切に対応して前進しました。中止しろと言うだけでなく未来に向けた方策を考えるべきことは正しいことでしょう」

 みなさん、オリンピック競技を素直に楽しみ、大いなる感動を実感しようではありませんか。

 みなさんはどのようにお考えでしょうか。

次回は
時事エッセー
です。

 

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コメント

東京オリンピックの開催に最後まで反対の論陣を張っていた朝日・毎日新聞と系列テレビ局(テレビ朝日系とTBS系)は活躍した選手の報道をする前に、彼ら選手に一言謝罪をいれるべきではないだろうか。オリンピックをめざして頑張ってきた選手にとって、試合直前の数か月は精神的にも肉体的にも「最後の、仕上げ期間」である。その期間に、自国の主要メディアが新聞、テレビ等系列すべてを総動員して中止論をぶちあげる。国民にとってにとってウィルス撲滅がすべてであって、スポーツはあってもなくてもいいようなもの、という政治中心の、全体主義的価値観が垣間見える。己の命も大事だが、家族の命も大事、他人の命も大事、仕事も大事、運動・スポーツも大事。己の命を捨てて他人の命を救う人もいれば、仕事やスポーツ、芸術に、己の命を懸けている人もいる。現在の教科書では軍国主義の最中といわれている先の大戦中の、しかも戦局も厳しくなっていた昭和18年11月に東京の歌舞伎座で名優七世松本幸四郎、六世尾上菊五郎らが勧進帳を演じたすばらしい映像が遺されている。あの戦局にあっても文化・芸術はまだ大切にされていたのである。朝日や毎日の論調に「政府は何が何でもオリンピックへと邁進しているがこれは・・」と揶揄しているが、朝日や毎日の幹部のほうがよほど全体主義的・一元的思考の左脳集団に見える。いずれにしても読者・視聴者は彼らの二枚舌に呆れていることに気づかないはずがない。謝罪の一言もいれずに二枚舌を続ける彼らの姿勢はそのままCOVID19ウィルスをばらまきながら、ワクチン外交で善良で頼りになりますと見せている中国政府に似てみえる。国民にとって益のある客観的な報道をしようとしているのか、それとも「白雪姫」に毒リンゴを食べさせた義母の役割を演じているのか、彼らの本音を聞かせてほしい。ついでにいえば日韓関係をここまで拗らせた原因は日本政府でも韓国政府でもない、朝日新聞が「日本軍のナイコト、ナイコト」を歴史的事実であるかのようし昭和四十年代から平成へと一貫して報道し続けて韓国の人々の感情をあおり続けてきた結果(朝日新聞にとっては成果だろう)である。毒リンゴは自国民だけでなく隣国の人々も食わされている。

投稿: 齋藤仁 | 2021年7月30日 (金) 08時48分

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