『東京オリンピック』… 雑感 ②!
800回目のブログです
“朝な朝な 咲くか苔路の 花よりも さかりはみゆる 庭のあさがほ”
慶運(中世和歌四天王のひとり)
庭の朝顔は朝ごとに咲くせいか、はかないとされながらも、路地に咲く花よりも、生き生きとして見える…。
夏も盛りになり、朝にいきおいよく咲く朝顔の花に出くわせば、心も生き生きして、暑い盛りも吹き飛ばせてくれそうです。
ましてや、東京オリンピックの真っ最中。テレビの前とは言うものの、これだけの躍動感に接すれば、感じ方も変わろうというもの。開幕当初はツイッター上では「五輪中止」を叫ぶ声が溢れており、また、東京都のコロナ感染者数が大幅に増大するなど拡大ぺースは依然として心配ですが、淡々と活躍する選手の姿が「国民の心」をがっしりと捉えたのではないでしょうか。
因みに、共同通信によると、国際オリンピック委員会(IOC)などが日本語を含む9カ国語で展開する公式サイトやアプリを通じたデータ通信量は、2016年のリオデジャネイロ五輪の2倍に達しているそうです。
ところで、なぜ、淡々と活躍する選手の姿が「国民の心」をがっしりと捉えたのでしょうか。それを早くから予言していたIOCコーツ副会長は、五輪の中止・延期を望む意見が国民の半数以上を占めていた今年4月「日本の選手がメダルラッシュで活躍すれば国内の世論はコロッと変わる」と自信満々で言ってのけ、まさにその通りになったのです。
「それがスポーツ力だ!」という見方もあるでしょうが、開会式を迎えるまでは間違いなく国民の過半の人たちが、新型コロナウイルス感染拡大を招きかねない東京五輪に対して嫌悪感を抱いていたと思われます。そして開会直前まで逆風の嵐、作曲担当となっていたミュージシャンの小山田圭吾氏は過去の雑誌インタビューで障害がある同級生らに対して目を背けたくなる陰湿ないじめ行っていたことを笑いながら告白、など出る出るは。「東京五輪は呪われている」と言われるほどの陰鬱ムード。
ところがどっこい、いざフタを開けてみたら今や日本全体がすっかり「東京五輪フィーバー」である。肝心のアスリートたちの「熱き闘い」と「感動の嵐」がテレビの視聴者やネットユーザーたちの心を虜にしてしまった感があります。
テレビ視聴者やネットユーザーだけではなく、マスコミの様変わりには心底驚かされました。朝日新聞は「社説」で「夏の東京五輪・中止の決断を首相に求める」(5月26日)と大層なご高説を述べていたのですが、今や、「東京五輪フィーバー」。(先週のブログでも触れたのですが、夏の甲子園高校野球大会は中止せず…なぜでしょうね?)
【手のひら返し】
「コロナの恐怖を煽る」
↓
「メダルラッシュを煽る」
デレビなどは、連日連夜、オリンピック万歳、金メダル・銀メダル・銅メダル万歳!「東京オリンピックには反対だが、アスリートは応援しますよ!」…マスコミ人種は、ひょっとしてサイコパスなのでしょうか。
【サイコパス】
「感情の一部が欠如している」
という点において特筆される精神病質者のこと
マスコミの高揚感は半端ではないと思います。例えば、朝日新聞ウエブ版号外の一覧をご覧になってください。
7月23日 東京五輪・東京五輪コロナ下の開幕
7月24日 渡名喜・高藤が金1号・柔道日本金銀 発信
7月25日 大橋躍進 輝く金・堀米スケボー金・阿部詩 金メダル
阿部兄妹 ダブル金
7月26日 西谷 最年少の金・中山 スケボー・男子アーチェリー銅
大野貫禄の連覇・芳田 執念貫く銅・体操男子 輝く銀
卓球 中国破り金・水谷/伊藤・悲願の金
7月27日 五十嵐 銀メダル・都築 波とらえ銅・安藤 歓喜の銅
永瀬 リベンジ金・ソフト一丸連覇・13年越し連覇達成
7月28日 本多 楽しんで銀・大橋 女子初2冠・新井 初舞台で金
橋本 完璧 刻む金・橋本 輝く新王者
7月29日 浜田 豪快 一本金・ウルフ 気迫の金・伊藤明日への銅
柔道 ウルフ 浜田金
7月30日 渡辺・東野組 銅・曽根 光る奮闘 金
エペ団体 快挙 金・日本剣士 初の制覇
7月31日 古川 銅 射止めた・柔道 破れ 銀・柔道 金9銀2銅1
高揚感が溢れ切っていることに驚かされます。大文字の見出しもなかなか見事な出来映えではないでしょうか。担当者の喜びがひしひしと伝わってくるようです。
新聞や、テレビに言っても所詮は蟷螂の斧かもしれませんが、それでも、昨日までは「コロナの恐怖を煽る」ことに、そして今日は「メダルラッシュを煽る」ことに、違和感とか、心の痛みは感じていないように思われます。
そもそも、マスコミは世の中を煽ることを生業にしており、その本質は些かも変わっておらず、考えて見れば、戦前の新聞が「敵陣陥落の号外」で売り上げを伸ばしていたことと「オリンピック初の金メダル!」の号外で大騒ぎしているのも同じことかも知れません。
となれば、マスコミに倫理を求めるのは、所詮「八百屋で魚を求めるような」ものなのでしょう。
何はともあれ、折角の東京オリンピック、競技を堪能したいものです。
みなさんはどのようにお考えでしょうか。
次回は
時事エッセー
です。
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コメント
COVID19という名も新型コロナウィルスと名も、十年二十年後に生まれた子どもにはそれってどんな感染症だったのかわからない特色を一切示さない、という不思議な言葉である。というより最初から発生源も発生場所をイメージさせない、「誰にもどの国にも責任を問わない」という日本の政治・経済・メディアの姿勢が見え見えである。発生源が不明だとしても最初に感染拡大したのが中国であることは中国を含めた世界が認めていることである。であれば中国における最初の感染者は何処に住んでいた、何処で感染したか等々の感染初期の感染経路などを中国当局がWHOの緻密な調査を経て世界に明らかにする必要がある。これが他の国で起きていたなら中国は徹底調査を主張しただろう。オリンピック中止を唱えてきた、今も唱えているメディアや政党・政治家がいるが、その中にはウィルス感染はどうでもよく、オリンピックそのものに無関心な人々もいれば、政府を狼狽させて次の選挙にという野心をもった野党政治家もいるだろう。だが朝日や毎日系列のメディアの「ウィルス感染をゼロに・国民の命を守ることを優先に」という主張が本心であるなら、なぜ変異を繰り返して一向に衰えを見せない今回のウィルスを撲滅するには、そのウィルスの発生時・感染拡大時の実態を調べる必要がある、そのためには中国がWHOの要求にこたえて、感染初期のデータを隠さず提供し、感染源として疑われている武漢研究所やその周辺の現地調査に協力する事、さらに武漢で感染拡大が始まったときにウィルスは何を「宿主」としてヒトへと感染したと中国当局は認識しているのか、またその証拠となるデータは、等々を社説等で表明すべきではないか。感染初期の実態が一切不明な新型ウィルスでは各国の医療機関がいかに頑張ったところで国民の命は守れないのではないか、と意見表明すべきではないか。朝日・毎日系列のメディア人は、オリンピックを中止していたら国内感染者はゼロに向かっていたと断言できるのか。若しできるとすればその根拠となる理由は何か。ワクチン接種者の再感染が世界中で起きていることはすでに世界中にニュースが流れている。自然発生のウィルスとは考えられない新型コロナウィルスである。オリンピックとコロナ感染の共存共栄がいやなら、徹底的に新型コロナウィルス撲滅に必要な武漢研究所等の再調査を主張すべきではないか。
投稿: 齋藤仁 | 2021年8月 6日 (金) 08時05分