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2021年9月24日 (金)

自民党「丸く収めよう」外交の罪を問う!

 807回目ブログです

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 “朝顔を なにはかなしと 思ひけむ 人をも花も いかが見るらむ”
              藤原道信(中古三十六歌仙の一人)

 朝顔の花を人はどうしてはかないものだと思っていたのだろうか。人間こそはかないものではないか、花はかえって人間をどのように思って見ていることだろうか…。

 和漢朗詠集「松樹千年終にこれ朽ちぬ 槿花一日おのづから栄をなす」(白楽天)と言う漢詩があります。松は千年の齢を保つというけれど、ついには朽ちてはてる時がある。あさがおの花は悲しい花だとはいうけれども、自然彼らなりに一日の栄を楽しんでいる。他をうらやまず己の分に安んずべきことではないかと。

 さて、世の中は、当初の読み通りコロナの第5波が徐々にピークアウトしつつあり、多少の落ち着きも見られようとしていますが、まだまだ予断は許しません。いつまで行っても追っかけごっごであるとすれば、ある段階で日常生活に舵を切る英断も必要になってくるのではないでしょうか。

 そんな中、自民党総裁選が告示され熾烈な戦いが繰り広げられています。4人の立候補者それぞれ、自らの政策を誠実に述べてほしいと思いますが、緊迫する東アジア情勢への外交的対処に覚悟をもって臨んでほしいと願っています。

 考えても見てほしいものです。わが国の尊厳や国益は、全て丸く収めよう、全て妥協しようという姿勢によって、大きな損害を受けてきたのではないでしょうか。これは、歴代自民党政権の全てであり、民主党政権においては更にひどかったと言わざるを得ません。

 わが国は、自らの国益を主張する際に、中国、韓国、北朝鮮に、常に理解を求めようようとしてきましたが、もう、それを止めにしなければなりません。理解を求めることによって良くなってきたとは思えず、事態は益々悪化し、相互理解よりも相互対立の方が大きくなっているではないでしょうか。

 日本の政治家は、問題が発生した時は、いつも「外交ルートを通じ、日本の考え方を説明し、理解して貰うように努める」と言います。そして、相手国が突っぱねてくれば「遺憾」の一言、何でも『遺憾』砲の連発。本来「遺憾」とは、心残りに思うこと、期待通りではなかったことであり、重大な意味を持つ言葉ではありません。

 ひとつの例をあげましょう。東京オリンピックの時、韓国選手団は五輪選手村に、抗日英雄として有名な李舜臣の文章を書いた「反日横断幕」を掲げ物議を醸しました。そこで、この垂れ幕は国際オリンピック委員会(IOC)からオリンピック憲章違反との指摘を受けた韓国側が撤去。

 代わりに、「トラ」のデザインの垂れ幕を掲げたのですが、そこには『ボム』(古語)の一文字が書かれ、それの意味するところは、Bomb(爆弾)つまり『日本に爆弾が落ちる』、過去を反省せずに韓国にマウンティングする日本には爆弾が落とされて当然と解釈されています。

 国との条約、ルール、オリッピック憲章破りなど、卑劣な行為をする韓国にオリンピックに参加する資格はありません。本来ならば、速やかにオリンピック憲章違反として国外退去させ二度とオリンピックに参加させないように制裁を加えなければなりません。これについてわが国は、問題提起をしませんでした。このような行為を、政治的に利用しオリンピック憲章に対しての侮辱行為を、見過ごすことはオリンピックの恥であり、IOCも日本も同罪と言わねばなりません。(さらに、韓国は、原発汚染を理由に福島産食材を拒否し、それを世界に向け発信 … 悪質極まりない反日姿勢と言えるでしょう)

 わが国の姿勢は丸く収めよう」「理解して貰おうに終始。相互理解に進むよりも相互対立へと先鋭化。その結果、かの国は、日本の存在も、日本人の生き方も、そして日本の歴史をも、批判し否定するに至っているのではないでしょうか。

 相手に理解して貰う努力は大切でしょうが、「自己の主張」「自分の存在」「自分の意見」をきちんと説明すればわかってもらえると思うのは大きな間違いであり大抵の場合はわかってもらえないのが現実です。

 その例は、中国や、韓国や、北朝鮮の言動を見れば一目瞭然。彼らは決して日本の主張を認めず、認めないどころか、歴史の捏造を平気で行っているのではないでしょうか。

 尖閣、徴用工、慰安婦、拉致、これらの本質は、一つには、かの国が法治国家でないこと、二つには、わが国がすべて丸く収めようとしてきたことにあります。

 これまで、わが国政府が対立を恐れず、日本国の国益を主張したことがあったでしょうか。あまりにも従順になり過ぎてしまい、日本人の信頼、誇り、気概、のすべてを貶められてしまっているように思えてなりません。

 尖閣に観測施設や防備隊設置を未だに実施せず。

 慰安婦問題について韓国政府への穏やかな対処。

 徴用工問題について韓国政府と穏やかなやり取り。

 ・拉致は主権侵害との認識をもたず、ぬるい対応に終始。

 日本政府は、上の4つを見ても、今に至るも厳しい対決姿勢を見せておりません。政治が覚悟を見せて初めて厳しさも発出できるのであり、要は、相手がどうこうと嘆いても始まらず、自らの覚悟、勇気の問題でではないでしょうか。

 例えば、慰安婦問題であれば、河野談話(平成5年<1993>8月4日)の見直しもなされないまま現在に至っているために、どうしてもモヤモヤ感が残ることになっています。ましてやアメリカの意向などを汲めば、穏やかにならざるを得ず、1000年たっても恨みは晴れず、到底解決できるものでもありません。… と知れば、厳しい姿勢以外に解決することはないと認識すべきではないでしょうか。

 わが国の歴史を捏造し、金銭を・賠償を要求したりする姿勢には厳しく糾弾することが肝要であり、対立は厭わず、衝突も厭わず、堂々と国益を主張すべきだと考えます。

 日本よ、日本のリーダーよ、背筋を正そうではありませんか。

 自民党(与党第1党)の総裁選挙、つづいて衆議院議員選挙が行われます。政治家の資質ついても一考が必要はないでしょうか。

 凛とした自民党総裁が選出されることを望みます。

 みなさんは、どのようにお考えでしょうか。

次回は
時事エッセー
です。

 

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コメント

”解党的出直し”という政局を解説する安直な言葉が使われていたと記憶しています。現在は既存政党の不可逆的な解体過程を既視感をもって体感しています。高校生時代に愛読した坂口安吾の堕落論を思い出します。

投稿: 野中志郎 | 2021年9月24日 (金) 14時27分

戦後、日本の家庭から「頑固親父」が消えて「物わかりのいいお父さん」が出現した。物わかりのいいお父さんは幼な子のワガママを笑って許し、成長した息子・娘の放埓な生き方も黙って見ていた。その結果、息子・娘よりも先に妻が「物わかりのいい夫」に愛想をつかしたが、すでに遅し、成熟したはずの息子や娘は社会からもアウトサイダーになっていた。引きこもりや家庭内暴力が騒がれた昭和五十年代はちょうど終戦から30年、戦後憲法と戦後教育の一つの成果である。平成から令和へと時は流れても「物わかりのいいダメ親父」は増え続け、崩壊家庭も激増している。「物わかりのいい親父」とは「問題を先送りする親父」のことであって、子供の考え方・生き方に納得し賛成したわけでなく、衝突したくないから、さらには子供の理屈に負けたくないから「物わかりのいい父」という虚像にしがみついただけである。「物わかりのいい人」を演じながら内心は自分にも子供にも納得していないし、子供も「お父さんが理解してくれた」とは思っていない、「私が勝った」と思っているだけである。「物わかりのいい」は問題の先延ばしであり、さらに問題の解決を複雑化・深刻化するだけである。「北方領土」「竹島」「尖閣諸島」など国際法的に日本の領土であることが明白である限り「物わかりの良さ」を装っても「合意の先送り」を図っても、百年後の日本人も譲歩できる問題ではない。どこかで毅然たる姿勢を取らなければ将来の日本に大きな債務を残すだけとなる。その決意すらできないような指導者は無用である。

投稿: 齋藤仁 | 2021年9月24日 (金) 09時05分

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