南･北/朝鮮の統一…日本にも責任あり（朝日社説！）

　８１２回目ブログです

　“み吉野の 山の秋風 さ夜ふけて ふるさと寒く 衣うつなり”
                                               藤原雅経（百人一首）

　吉野の山の秋風が吹くころ、夜も更けて、古い都のあったこの里は、寒さが身にしみて、折しも寒々と衣を打つ砧（きぬた）の音がすることよ…。

　古京の秋の夜寒の侘しさを、山の秋風の音と、里の砧を打つ音とにより、流麗な音楽的な調べで詠った素晴らしい和歌です。

　秋が吹っ飛び、一足飛びに冬が到来しそうな気候ですが、まだまだ冬には時間があります。晩秋から初冬にかけての紅葉の美しさは、寒暖の差が大きければ大きいほど鮮やかなものになると言われていますので、今しばらくの辛抱、絢爛たる紅葉を待ちたいと思うこの頃です。

　世の中は、コロナの第５波がさざ波どころか、ほとんど消滅しかかっており、緊急事態宣言も解除、街中での人の動きも活発になってきました。これも、ワクチンの広範囲への接種が大きな要因だとすれば、前総理大臣･菅義偉氏の偉大な功績と言わねばなりません。（マスコミは煽るだけ煽りボロカスに貶していましたが…）そして、特筆すべきは、日本人の清潔感に起因する防御力ではないでしょうか。

　さて、昨今、お隣の韓半島、大韓民国・朝鮮民主主義人民共和国、のニュースが少なくなってきているように思いますので、色んな動きについて考えたいと思います。

　・韓国と日本は、いわゆる友好的な対話は途絶え冷え冷えとした関係に置かれたままになっています。その一因は、慰安婦問題、徴用工問題の韓国側の約束無視、法律無視にあると言えるでしょう。

　・慰安婦については、過去日韓で複雑なやり取りの応酬を経て、平成27年(2015)、 日本の外務大臣･岸田文雄氏と韓国の外交部長官･尹炳世氏による外相会談後共同記者発表「①日韓間の慰安婦問題が最終的かつ不可逆的に解決されることを確認する。②新設の財団に日本政府が10億円拠出。③双方が非難し合うことを控える。④慰安婦像について適切に対処する」。これに対して、その後、韓国政府は自国の都合で合意を蒸し返し。

　・徴用工問題については、日本・韓国双方は、1965年の日韓請求権協定で「解決済み」としてきましたが、韓国大法院は個人の請求権は消滅していないと判決。わが国は、国際法からしてありえず、全て韓国政府の問題だとしています。

　・この２件だけ見ても、韓国は、国際法や約束をことごとく覆すという、およそ前近代的社会規範のままであり、唖然とせざるを得ません。日本政府は「毅然と対応する」と強調しています。

　・このように、韓国を甘やかせたのは、もち論のこと左翼リベラル派の政治家や朝日を筆頭にしたマスコミでもありますが、自民党や公明党も半端ではありません。宮沢首相（謝罪）、加藤紘一官房長官（談話：お詫びと反省）、河野洋平官房長官（談話：お詫びと反省）、村山富市首相（談話：お詫びと反省）など…自虐史観のオンパレード。彼らは、事実をきちっと調査してから行動を起こすべきでした。

　・現在、韓国経済はいつまで持つだろうかという声が上がっており、問題点は次の３点に絞られ、①中国経済の減速、②債務の急増、③人口の急減、いずれも解決に困難さが窺えます。

　・韓国の輸出国の第１位は中国で24.8％、輸入国の第１位も中国で20.5％。この数字を見れば、中国が「クシャミ」をすれば「風邪を引く」関係が明瞭に浮かびます。そして韓国が中国への素材などの中間品を輸出して加工し、韓国へ輸入する形であり、中韓の依存度が極めて高く、中国経済の動向によって大変なことになろうとしているのです。

　・家計と企業の債務が急増しており、GDPと比較した民間（家計＋企業）の負債規模が、初めて200％を超過。また、住宅ローン残高が文在寅政権で2倍以上に増加。

　・韓国の2020年の出生率は、0.84で歴代最低値であり、OECD加盟国で最も低い数値となっています。（日本でさえ、1.34）。しかしながら、文在寅政権や韓国進歩派は人口問題で真剣に悩んでいるようには見えません。さあ、文在寅政権や韓国進歩派は何を考えているのでしょうか。

　・ということでよくよく見れば、文在寅大統領は南北統一を夢見、取らぬ狸の皮算用と来ました。統一すれば人口問題は解決との目論見。欧州先進国と比較してみれば、たしかに人口的には全く遜色ありませんが…。

　　　　　ドイツ　　８,３２４（万人）
　　　　　南北朝鮮　７,７５６（南5,178＋北2,578）
　　　　　フランス　６,７３９
　　　　　イギリス　６,７２１

　・一方、北朝鮮は、10月19日、弾道ミサイルを発射し日本海に落下したと発表。9月には、新型対空ミサイル、極超音速ミサイル、潜水艦発射弾道ミサイル（SLBM）など、新技術開発のミサイル発射実験を加速しています。

　・北のミサイル・核開発に内心喜んでいるのが韓国の文在寅大統領と言われています。文大統領の目論見、願望は、何はともあれ「南北と統一」であり、南北「連邦国家」でも良し、南北経済共同体としての「新朝鮮半島体制」でも良し、北の金領袖が主、南の文大統領が従でも良し、との思想の持ち主。そして、統一のメリットとして、下記の２点。

　　　●「韓国の経済力」＋「北朝鮮の核ミサイル軍事力」

　北の２７倍の経済力を持つ韓国と、北朝鮮の核ミサイル軍事力が合体すれば、最強の国家になり、併せて人口問題も解決という目論見ですが、果してそんなに単純にいくのかどうか大いに疑問が残ります。

　・最後に、9/20朝日新聞の社説から。朝日は「同じ民族でありながら、南北朝鮮が国連に同時加盟を果たしてから30年の歳月が流れ、将来的な統一を念頭に置きつつ、まずは共存すべきだとの機運が共に強まってきた」と述べ、次のように結んでいます。

　『朝鮮半島問題の当事者は南北だが、恒久的な和平を定着させるためには、米中はもちろん、日本やロシアの積極的な関与が欠かせない』

　『とりわけ日本には、かつて朝鮮半島を植民地支配した不幸な過去がある。この地域の平和体制づくりに “大きな責任” を負っていることを忘れてはならない』

　・またまた出ました朝日の自虐思想。日本よりも韓半島が大事という歪な思想。わが国は、どうして南北朝鮮に大きな責任を負っているのでしょうか。わたしには全く理解不能です。もう、いい加減、反日・自虐、親韓・親北・親中から脱却しては如何でしょうか。見苦しいとしか言いようがありません。

　朝日が、慰安婦記事の捏造発覚後、何も反省していないことは、例えば9/8の社説のタイトルをご覧になってください。『「慰安婦」３０年　被害者の救済が原点だ 』の結びには、「掘り起こされる歴史の事実を謙虚に双方で共有しつつ、和解と前進の努力を高めていく。そんな姿勢が求められている」として、わが国には、事実を謙虚に双方で共有し、和解と前進の努力を高める姿勢が求められる、としています。

　冗談ではありません。日韓政府は、そのために話し合い、多額の金銭も払い、全てを決着させたのではないのでしょうか。冗談も休み休み言ってもらいたいものです。朝日新聞ともあろう立派な新聞社の記者がそれ等の経緯を知らないとは言わせません。

　マスコミさんよ「普通の国民」に戻りませんか。

　みなさんは、どのようにお考えでしょうか。

次回は
時事エッセー
です。