「移民解禁」…岸田・自民党は日本を壊すのか!
817回目ブログです
“小倉山 峰のもみぢ葉 心あらば 今ひとたびの みゆき待たなむ”
貞信公(百人一首・拾遺和歌集)
小倉山のもみじ葉よ、お前にもしも心があるならば、もう一度の行幸があるまで、散らずに待っていておくれ…。
季節は紅葉の盛りを越え、寒風に葉の舞う晩秋からいよいよ冬を迎えようとしています。日中は小春日和のときもありますが、朝晩は急に冷え込んで参りました。
先日は、友人数人と京都の紅葉狩りとしゃれこみ、久しぶりに紅葉の錦と、京の華麗で奥ゆかしい街の風情を楽しみ、大いに目の保養となったところです。
さて、岸田政権下で「外国人労働者拡大の動き」が急浮上しました。日経新聞は、11/18、「外国人就労『無制限』に」「熟練者対象、農業など全分野」などと報じました。現在、何度でも更新可能で家族も帯同できる「特定技能2号」は、建設と造船・舶用工業の2分野だけに認めていたものですが、この際、農業や漁業、飲食料品製造業、産業機械製造業、外食業、宿泊など11分野と、別の長期就労制度である「介護」を含め、2022年度にも事実上、在留期限をなくす方向で調整しているというものです。
これは、事実上「移民の全面解禁」「移民政策のなし崩し」を意味するものではないでしょうか。自民党は、過去、1000万人移民計画をぶち上げるなど、総じて移民政策に積極的ですが、移民というものが日本社会に多大な影響を与え兼ねないことについては、十分議論しておりません。移民政策は国家の基盤にかかわる重要な課題であり、拙速は許すべきではないと考えます。
本来ならば、移民ついついては長期的視点に立つとともに、諸外国が現実に直面している困難極まりない課題を直視しなければなりません。特に、ヨーロッパでは、移民によるテロや暴動が拡がり、イギリス、フランス、ノルウエー、スウエーデン、ベルギー、ドイツなどで頻発していることは周知の通りです。
小ブログでも過去2回、移民問題を取り上げましたが、4年前の英国英王立国際問題研究所の調査結果をご覧ください。
【イスラム圏から、これ以上の移民流入を停止するべきか?】
同意 不同意 どちらでもない
ポーランド 71 9 19 (%)
オーストリア 65 18 17
ハンガリー 64 12 24
ベルギー 64 15 21
フランス 61 16 23
ギリシャ 58 20 22
ドイツ 53 19 28
イタリー 51 23 26
イギリス 47 23 30
スペイン 41 32 26
(平均) (55) (20) (25)
驚愕のデータ! この10ヶ国の国民の大半は、イスラム圏からこれ以上の移民流入を停止し、社会不安を取り除くべきだとの意思表示をしていることに注目していただきたいと思います。
欧州をはじめ、移民は多くの国々で深刻な社会問題となっています。欧州諸国は戦後、移民を大量に受け入れ、そのため、欧州各国の「国のかたち」が大きく変わり、「私たちの知る欧州という文明が自死の過程にある」(マレー『西洋の自死―移民・アイデンティティ・イスラム』)とマレー氏は警鐘を鳴らしています。
例えば、ロンドンの住人のうち「白人のイギリス人」が占める割合は44.9%、2014年にイギリス国内で生まれた赤ん坊の33%は、少なくとも両親のどちらかは移民、2060年までにはイギリス全体でも「白人のイギリス人」は少数派になると危惧。スウエーデンでも今後30年以内に主要都市すべてでスウエーデン民族は少数派になると予測。
文化的・宗教的性格も変容。イギリス国民のキリスト教徒の割合は、過去10年間で72%から59%と大幅に減少し、2050年までには国民の3分の1までに減る見込み。また、今世紀半ばまでに15歳未満のオーストリア人の過半数がイスラム教徒になると予測されており、それ以降、イスラム国家になる可能性が高い。(施光恒:九大教授)
このままいけば日本でも同じことが起こり得ます。
とりあえず。在留外国人を見ていきましょう。
【在留外国人】(令和2年6月末/法務省出入国在留管理庁)
(上位10ヶ国・地域)
(1) 中国 786,830(人)27.3(%)
(2) 韓国 435,459 15.1
(3) ベトナム 420,415 14.6
(4) フィリピン 282,023 9.8
(5) ブラジル 211,178 7.3
(6) ネパール 95,367 3.3
(7) インドネシア 66,084 2.3
(8) 台湾 59,934 2.1
(9) 米国 57,214 2.0
(10) タイ 53,344 2.0
在留制限をなくすという、事実上の「移民の全面解禁」が実施されれば、中国からの移民が過半を占め、激増すると予測されています。それでも、自民党政府は実施する意向ですから目も当てられません。
また、外国人労働者が自在に入国・移民するとなると、覚悟しなければならないのは、日本人の賃金が上がらなくなり、現状の「韓国より低い賃金」という状態が固定化される恐れが濃厚だと言われます。
今、わが国の賃金はほとんど上がらなくなってきています。ところが先進国の常識は、人手不足となれば賃上げで対応し、できなければ市場から退場することになります。ところがわが国では、究極的には移民で対応し、問題点への対処は頬被り、問題が起こればその時に考えれば良いという無責任な議論です。
更に、岸田内閣の法務大臣・古川禎久氏の「入管行政に関する」発言にご注目ください。(10/5 記者会見)
「この時代の流れにおいて、やはり日本は、日本人だけで生きるものではありません。世界で生きているわけですから。外国人と共に生きていく、共生といいますかね。それは日本に限らず、世界における時代のすう勢だと思っています」
「日本人と外国人ということに境界線を引くということが、やはり、本来の日本人の姿からいったときに、私は、時代の流れの中で、ちょっとそぐわないなということを感じています。時代の大きな流れの中で、そこはより解消されていくべきもの、緩和されていくべきものであり、それが日本人自身の幸せ、あるいは、発展につながっていくのだと、私は固く信じています」
とんでもない古川大臣の発言です! 今、国境が侵されている時、何を呑気な夢物語を語っているのでしょうか。『日本人と外国人との境界線は、解消されていくべきもの』という発言は、現職の法務大臣として国際政治の厳しさを直視しない、恐ろしいほどの鈍感さを感じざるを得ません
かつて、鳩山由紀夫首相が『日本列島は日本人だけのものではない』との珍妙な議論を披歴したことを強烈に記憶していますが、まさに、これと瓜二つ、同じ考えと言わねばなりません。
開いた口が塞がらぬとはこのこと! こんな人物がかつての総理大臣であり、現職の法務大臣ですから、わが国が、中国・ロシア・韓国・北朝鮮・アメリカに舐められるのも致し方ないのでしょうか。……。
みなさんは、どのようにお考えでしょうか。
次回は
時事エッセー
です。
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コメント
コスモポリタンや地球人は観念上の生物であり、現実に存在する人間ではない。誕生したときに最初に目にし乳やエサを与えて育ててくれた養育者・飼育者が人間であれば、鳥も野獣も人間を母親だと思い込み人間である親を慕い続けるという例は数えきれないほどある。まして人間である。理想主義的な観念を抱いている鳩山氏も古川氏もその思想や性格の多くは両親等の生育環境に負っているのであり、彼らの理想主義や観念的思考法は、彼らが信じるイスラム世界の人々にも中華主義の人々にも現実を生きている人々には通用しない。地球上のすべての動物も人間も「生まれた時点で様々な条件を賦与されている」。それを当然のこととしてすべての動物・生物は地上に存在する。民族もその成り立った当時からの歴史的制約をずっと受け続けながら変化もしてきた。しかし如何に変化しようと、今この世に存在する人間はその親や祖父母が遺した様々な人種的・民族的・精神的・文化的などすべてを含めた環境条件の影響のもとに今を生きている。種ごとに異なり、個ごとに異なるのが生物であり、血縁にある兄弟姉妹の犬や猫ですら互いに個性を持つことを願う。「同化する」ことと「和する」ことは違う。そんなこともわからない低能な人に国政を任せてはならない。悪意をもった中国人や半島人が大挙来日したら、すでに在日になっているかもしれないが、或はイスラム世界など出身国の文化だけで日本人が住み続けてきた町や村を広範囲に占拠する事態になった時、彼ら愚かな政治家は、世界の人々に誇れる全人類が共有できる普遍的文化地域ができたと快哉するのか。無条件に等しい外国人労働者の入国許可は断固反対である。
投稿: 齋藤仁 | 2021年12月 3日 (金) 08時13分