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2022年7月15日 (金)

岸田総理は「安倍元首相」の遺志を継ぐか!?

 849回目ブログです

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  “ふるさとの 潮の遠音の わが胸に ひびくをおぼゆ 初夏の雲”
                   与謝野晶子「舞姫」

 初夏の空を流れてゆく雲を見つめていると、潮の遠鳴りを聞きながら育った故郷、堺の町のことが懐かしく思い出されます…。

 梅雨も終わり、一部には戻り梅雨の空模様もある中、わが国の先導役でもあった元内閣総理大臣・安倍晋三氏が7月8日、凶弾に倒れ、帰らぬ人になられました。心から哀悼の誠をささげたいと思います。

 わが国は、これから、戦後75年間のたまりにたまった膿を摘出する「憲法改正」という大手術を行わなければならない時に当たり、そのリーダーが安倍晋三氏であることは、たとえ、立場の違いはあったとしても、誰しも認めることではないでしょうか。その意味では誠に残念な出来事であったと言わざるを得ません。

 安倍晋三氏が凶弾に倒れた2日後の日曜日、参議院選挙が行われ、安倍元首相の属する「自由民主党」は「大勝」という結果になりました。

 その勝利の一端、あるいはひとつの要因に、安倍元首相が暴漢に襲われた不慮の死があり、投票に当たり、国民がこの選挙の意味を改めて認識した結果ではなかったかと感じています。わたし達国民も、この事件に驚愕しただけでなく、在りし日の元首相・安倍晋三氏の「日本を普通の国」に戻さんと、勇気をもって果敢に取り組んだ姿勢に、心から共感を覚えたのではないでしょうか。

 わが国民だけではありません。世界各国の259ヶ国・地域は、安倍元首相の死去に対して弔意を表しました。一部をごらんください

  アメリカ    ホワイトハウスに半旗を掲げる
  インド     1日喪に服す
  オーストラリア 日章旗を掲げて悼む
  ドイツ     悲しみの日とする

 安倍元首相が世界各国と真の親善・友好に全身全霊を傾けたことがうかがわれます。アメリカ合衆国のホワイトハウスに半旗が掲げられたことは、安倍元首相が世界の中の偉大な政治家と位置つけられたあかしであり、日本の誇りではないでしょうか。考えて見れば、米国は、第2次世界大戦、大東亜戦争での戦勝国、日本は敗戦国、その日本の元首相に半旗を掲げて弔意を表すことは、稀有のことではないかと思います。

 さて、安倍晋三氏亡き後、わが国の政治はどのような道を辿るのでしょうか。自民党は今回の参議院選で大勝し、憲法改正を可能にする発議に足る3分の2を確保。与党(自民・公明)に加え、維新、国民民主を含めた「改憲勢力」は、非改選を含めた全議席で177となり、憲法発議に必要となる「3分の2」(166)を上回ったのです。これにより、衆議院・参議院ともに、改憲勢力が3分の2以上を占めました。

  【参議院:改憲勢力】
    自民   119
    公明    27
    維新    21
    国民    10
    (計)  (177)
       ※ 総議席数248×2/3=166

  【衆議院:改憲勢力】(参考)
    自民   276
    公明    32
    維新    41
    国民     8
    (計)  (357)
      ※ 総議席数465×2/3=310

 さあ、岸田首相はどうするのでしょうか。7月11日、岸田自民党総裁は、記者会見で、安倍元首相の遺志を継いで、憲法改正、拉致問題などの難題に取り組むことを強調しました。

 言や良し。当たり前の日本を構築していくためにも「憲法」の改正は必須、とりわけ第9条の改正は待ったなしと言わねばなりません。

 わが国の周辺を眺めれば、軍拡一筋のチャイナ、領土拡張意欲満々のロシア、ミサイル・核の拡大を目論む北朝鮮、危うい3ヶ国が包囲する危険極まりない情勢であることは言を俟ちません。

 このような国際情勢においては、わが国は、一刻の猶予もなく、対処に万全を期さなければなりません。そう考えると、岸田総理の就任から今日までのヌルイ言動、例えば「検討」の連発、「検討使」とまで揶揄された消極姿勢は、一日も早く取り下げていただき、紳士的と言われる無難な行動から、難題に果敢に挑戦する積極姿勢を望みたいものです。

 憲法改正に必要な衆参両院の3分の2の確保はできました。舞台は整ったのです。あとは、岸田総理大臣の華々しい出番であり、歌舞伎で言う“見得” “睨み”の所作で国民の心を鷲掴みし、大仕事を遂げてほしいものです。

 いよいよ、戦後の終わりの始め、本格的なターニングポイントが到来しました。岸田総理には、命を賭して戦っていく政治家として、まず、望みたいことは…。

      “ 自民党総裁として、声高らかに、
          『憲法9条の改正』を宣言すべし ”

 それからが本格的な憲法改正への道を進んで行くことになるのではないでしょうか。

 幕は切って落とされたのです。どんな政治家であっても、敗戦から占領を経て、今、名実共に真に独立した歴史の創造に参画し、名を残すことができる最大の機会が来たのではないでしょうか。

 その意味で、政治家のみなさんには、「憲法改正」において将来に禍根を残さないために、全身全霊を傾けていただきたいと念願するものです。

 みなさんはどのようにお考えでしょうか。

次回は
時事エッセー
です。

 

 

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コメント

今回の参議院選挙で保守の国民はどの党に投票すべきか迷っていた。その理由は就任以来の岸田内閣の人事や政策に不満と不安があったからだ。総裁選で憲法改正を謳いながらそのあとの動きが見えず、親中派や親韓派重視の人事をしながら国外で自衛力強化を訴え、エネルギーの高騰で企業も国民も困惑しているのに原発再稼働を進めず、新型コロナとの共生に国民が慣れてきたにも拘らず感染症対策を第5類に変えない等々、決断力の欠如というより総理自身の知恵が奈辺にあるのか見えないことに保守の国民は苛立っていた。その不満と不安が日本維新の会や参政党に流れた。安倍元首相の悲劇がなければ別の保守の受け皿に票がもっと流れていたろう。死せる安倍元首相が自民党を再生、日本の保守層を再生し、無党派層を自慢する若者たちを覚醒させたのは間違いない。今回の選挙で自民党を圧勝させたのは岸田内閣支持の声でなく、安倍元首相の語っていた政策に賛同する人々の声である。この結果を見てもなお岸田首相が右顧左眄の政策を続ければ、次回の選挙では左の党でなく、真正保守を名乗る党にさらなる浸食を受けるだろう。「仲間内での出世と保身」を座右の銘としている官僚に政策判断を任せては、数年しか任期のない「国民の代議士」を職に選んだ意味がない。選挙の数字に表れた「民意」を受け止めて、岸田首相は任期中に果たすべき事を果たして、次の選挙で成果を問う、という政治家本来の務めを果たすべきである。

投稿: 齋藤仁 | 2022年7月15日 (金) 08時42分

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