“ 衣の下から鎧 ”…中国のトンデモ理論!
854回目のブログです
“ 降るほどは しばしとだえて むら雨の すぐる梢の 蝉の声 ”
藤原為守娘(父為守は冷泉家の祖)
ざあっとにわか雨が降る間は、蝉の鳴き声はとだえていたが、雨が過ぎ去ればたちまち大合唱を再開している、梢にいる蝉たちは…。
それにしても暑い日が続きますが、お盆の最終日である8月16日に行われた「五山の送り火」(大文字焼き)は、京都のお盆の風物詩となっています。この行事が過ぎると秋の風も微かに期待できるというものですが、はたしてどうでしょうか。
そうは言っても、世界情勢は先行きの見通せない混沌とした状況であり、ロシアvsウクライナ戦争の帰趨は見えず、中共vs台湾の争いは今にも激突の様相を見せており、優雅な自然の風情に身を任せる雰囲気には程遠い今日この頃ではないでしょうか。
そんな時、中国のとんでもない発言が話題をよび、世界から、お笑いの“大喜利”(当意即妙に洒落の利いた回答)状態になっています。中国政府の高官が暑さを吹っ飛ばすための納涼の材料を提供するとは、なかなか乙なこと(?)をやるものだと唸らざるを得ませんが、果たしてどうなのでしょうか。
中国外務省の華春瑩・報道官が、8/7、自身のツイッターを更新。台湾の首都・台北では中国料理店が多く営業していることを根拠に、台湾の領有権を主張する投稿を英文で行い、ネット上で物議を醸しています。
『百度マップでは、台北には38の山東ギョーザの店、67の山西麺の店がある。味覚はごまかせない。台湾は常に中国の一部でした。行方不明になった子は、いずれ家に帰ります』
華春瑩・報道官は、言ってくれましたね。この発言の背景には、米国ロペシ下院議長の台湾訪問への反発と、台湾が中国(中共)の一部であることを主張したものです。それにしても、幼児性丸出しの発言であり、この投稿に対してネットからツッコミが入り乱れ、さながら国際大喜利大会の様相を示しています。見てみましょう。
「中国には8500店のケンタッキーフライドチキンがある。中国は常にケンタッキー州の一つだ」(オルタガス元米国国務省報道官)
「上海にはスターバックス、マクドナルド、KFC、ピザハット。上海は西洋に属するということですか?」
「Google マップには、北京には200以上のKFCがリストされています。味覚はごまかしません。中国は常にケンタッキーの一部でした。行方不明になった子は、いずれ家に帰ります」
「中国には約200のパリのバゲットがあり、韓国には3000以上あり、ベトナム、シンガポール、アメリカにもあります...フランスは世界を支配しています!」
「台北には100以上のラーメン屋があり、台湾は間違いなく日本の一部です」
よくよく考えて見れば、中国報道官の幼児性に恐怖を感じます。台北に山東ギョーザ店が38店舗あり、山西麺店が67店舗あれば、もうこれは自分のものという発想を持ち、信じ込んでしまうという恐ろしさ。
北京にはモスクワと同様に『文化や民族の分布と国境の区別がつかない人間が仕切っている』という点であり、彼らがその保護を目的に他国を侵略することに何の疑問も感じていないことではないでしょうか。幼児そのものであり、知性も教養も人間性も大きく欠いていることに改めて留意しなければなりません。
中国の政治家がそんなに頭が悪いとは思えないのですが、余りにも欲の皮が突っ張り過ぎた強欲が中国政治家の本性かと思うと、どんなに警戒してもし過ぎることはないと言わざるを得ません。
ところで、2020年11月、四川省眉山市の主導で「泡菜(パオツァイ)」が国際標準化機構(ISO)の認証を受けると、同月、中国・環球時報が「キムチ(泡菜)宗主国、韓国の恥辱」と報じ、韓国と中国のキムチ論争がはじまりました。
中国は、韓国の『キムチ論争』は文化的な自信が乏しい韓国の被害妄想と主張。中国は塩漬けの発酵食品を泡菜と呼び、韓半島と中国の朝鮮族はキムチと呼んでいるとキムチと泡菜を同一視する発言。
韓国は中国と起源論争を行い、中国の「黄河文明」「易学」「漢方」「漢字」「石碑」「印刷技術」「針灸」「孔子」「秦の始皇帝」などについても韓国起源説を唱えるも、理論的根拠に乏しく、中国の反感を買っており、したがって、韓国と中国のキムチ論争が終息する気配はありません。
韓国は、他国の文化を「実は韓国発祥のものだ」とする主張(ウリジナル)が強烈であり、日本の文明、文化についても韓国発祥のものだと主張しています。それの一部だけを記します。
・武士道 ・神代文字
・神道 ・扇子
・相撲 ・折り紙
・剣道 ・寿司
・茶道 ・刺身
・歌舞伎 ・納豆
・俳句 ・錦鯉
・和歌 ・秋田犬
・日本建築 ・芸者
・忍者 ……
韓国の主張は、荒唐無稽、牽強付会、実証的うら付けはなく、理論が飛躍しており、世界から無視、笑いものにされていますが、ご本人らは嘘も100遍を信じているのでしょうね。それにしても、しぶとく世界に働きかけていけば効果を発揮することは実証済みであり、例えば、「日本海」の呼称に関しても、国際機関で韓国独自の呼称である「東海」(トンヘ)に、危うく変更されそうになりました。日本は、ガードを堅くしておかなければ何時どんでん返しがあるかもしれず、警戒を怠るわけにはいきません。
中国(中共)も韓国も、幼児性を抜けきっていないのか、生来強欲なのか、それとも、お笑い大喜利を得意としているのか、何とも理解を超えるところではあります…。
みなさんはどのようにお考えでしょうか。
次回は
時事エッセー
です。
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コメント
(続き)アメリカ人も日本人も、国籍に関係なく、豊かな情感を以て互いに接しあい、話し合うことができます。しかし、上述したようなイデオロギーや宗教で国民・民族として染め上げられてしまうと、生来人間が持っている良き特質が発せられなまま生涯を終えてしまうことになります。中国や韓国の人々の発言にはそうした、「哀しい姿」が縷々見られますが、日本人は醜い感情を発する生き方、そうした不毛な言葉争いには無縁で行きたいですね。
投稿: 齋藤仁 | 2022年8月19日 (金) 08時53分
中国や韓国がしばしば見せる「我が国発祥の文化」論争は、国家としての「後進性」を国民が意識している証ですね。近代の科学技術をリードしてきた産業・経済の分野での「先進国」の欧米への憧憬と嫉妬と自尊心の入り混じった感情を、19~20世紀のアジアやアフリカの人々が抱いたのは人間として自然な感情の発露でしょう。ただし個々の人間は育ってきた自国の文化を含めた様々な国や地域の文化、生活、宗教、道徳等を知ることで、欧米の技術の長所を知ると共に短所にも気づきます。欧米の映画を見れば、経済的な豊かさと個人や家庭の幸福が比例していないことにも気づきます。砂漠の民にも、島国の民にも、内陸の民にも、数万年に及ぶ文化の蓄積の上に、現在の幸福を築いてきたことに気づき、それぞれの文化を正当に評価できるようになります。しかし、特定のイデオロギーや宗教に支配されている国の人々は、個人が抱くプライドや嫉妬、憎悪などの善悪入り混じった感情のうちのエネルギーの強い部分、憎悪とか敵意といった感情を集団で共有するようになります。悪しき感情を集団で共有する社会では、憎悪に満ちた過激な言葉を公的に発することを許されるばかりか、拍手喝采を浴びます。社会のリーダーもそれを煽ることがしばしば起こります。現生人類になってからも数十万年の歴史をもつ人間は、肌の色や所属国家に関係なく、同様の才能や感情を持っており、個人的な関係をもった場合はロシア人もアメリ
投稿: 齋藤仁 | 2022年8月19日 (金) 08時47分