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2023年1月13日 (金)

今年の10大リスク…TOPは「ならず者国家ロシア」!

 875回目のブログです

20231131
 (中岡慎太郎・写真)

  “大君の 大御心を やすめんと 思ふこころは 神ぞ知るらむ”
                 中岡慎太郎(勤王の志士)

 誰よりも天皇の御心を安らかにしたいと思う自分のこころは、神こそが知っているだろう…。(辞世の歌ともいわれる)

 年が明けたからと言って、世の中が急に変わるわけではありませんが、それにしてもきな臭い動きが世界を覆っていることには違いありません。このような時、わが国が何を指針に仰いで進んでゆくべきか、些かの迷いもあるでしょうが、わが国のリーダーにおいては、すべからく私心を捨て公のために全身を投げうって国民の豊かさと安寧に貢献していただきたいと願うものです。

 さて、世界最大規模の政治専門コンサルティング会社であるユーラシア・グループにより、例年注目される「世界の10大リスク」(2023) が1月3日に発表されました。ユーラシア・グループは、新しい時代の到来を指摘することで有名です。

 因みに、昨年の「世界の10大リスク」(2022)を見ましょう。

 ・ゼロコロナ政策の失敗、・巨大IT企業の影響が強まる世界、・アメリカの中間選挙、・中国の国内政策、・ロシア、・イラン、・2歩前進/1歩後退の環境政策、・世界各地に「力の空白地帯」、・文化(価値観)戦争に敗れる企業、・トルコ

 ゼロコロナ政策、アメリカ中間選挙、ロシア、中国国内政策など予測的中、見事なまでのど真ん中の指摘ではなかったでしょうか。

 それでは、今年の【世界の10大リスク】(2023)を見てみましょう。

  リスクNo.1 ならず者国家ロシア
  リスクNo.2「絶対的権力者」習近平
  リスクNo.3「大混乱生成兵器」
  リスクNo.4 インフレショック
  リスクNo.5 追い詰められるイラン
  リスクNo.6 エネルギー危機
  リスクNo.7 世界的発展の急停止
  リスクNo.8 分断国家アメリカ
  リスクNo.9 TikTokなZ世代
  リスクNo.10 逼迫する水問題

 今年の「世界10大リスク」の第1位は「ならず者国家ロシア」。

 ご存じのように、昨年2月24日、ロシアはウクライナに侵攻開始、短期間で戦争に勝利するつもりでいましたが、未だに勝利でできず大苦戦の有様。

 屈辱を受けたロシアは、グローバルプレーヤーから世界で最も危険な「ならず者国家」へと変貌し、ヨーロッパ、米国、そして世界全体にとって深刻な安全保障上の脅威となるだろう、と予測しています。

 第2位は「絶対的権力者習近平

 中国の習近平国家主席(共産党総書記・党中央軍事委員会主席・国家軍事委員会主席・党中央政治局常務委員・中央国家安全委員会主席)は 2022年10月の第20回党大会で、毛沢東以来の比類なき存在となりました。

 習近平は、政治的統制、経済的国家主義、攻撃的な外交を志向し、加えて権威主義的な性格により、官僚内部の現実的な助言が取り上げられにくく、その結果の一例がゼロコロナの罠に嵌ったと言えるでしょう。

 習近平は高品質の外国製 mRNA ワクチンを拒否し、国産ワクチンの接種率も不十分だったために、中国国民は重症化しやすく、突然のゼロコロナ政策からの転換は致命的となり、国内は大混乱。コロナ死者も200万人を超えると推測されています。その影響はわが国にも及び、わが国の水際対策の厳格化が望まれるところとなっているのです。

 第3位は、「大混乱生成兵器」。

 大混乱生成兵器を英語で言えば「Weapons of mass disruption」、生成 AI と呼ばれる新しい AI により、ユーザーは簡単な指示でリアルな画像、動画、文章を作成することもでき、機械が人間の知能を模倣する能力を持つかを確認するチューリング・テストを確実にパスできるようになります。

 この技術的進歩は、社会やビジネスを混乱させるとともに、ポピュリストたちはAIを武器として使用し、デマゴーグや偽情報を自在に操ることも可能となり、自由民主主義体制を脅かすまでに至ると予測しています。

 第4位以下は、NHKの報道からその趣旨を引用します。

 4.「インフレショック」。世界的な景気後退の主な要因となり、社会的不満と世界各地での政治的不安定にもつながる。

 5.「追い詰められるイラン」。政権に抗議するデモが相次いでいる。政権崩壊の可能性は低いが、過去40年間のどの時点よりも高くなっている。

 6.「エネルギー危機」。エネルギー価格の上昇は消費者と政府に負担をかける。

 7.「世界的発展の急停止」。新型コロナウイルスの流行、ウクライナ侵攻、世界的なインフレなどが続き経済的、安全保障的、政治的な利益がさらに失われる。

 8.「分断国家アメリカ」。アメリカは世界の先進国の中で最も政治的に偏向し、機能不全に陥っている国の1つで政治的暴力のリスクが続いている。

 9.「TikTokなZ世代」。1990年代半ばから2010年代初めに生まれた若者を指す「Z世代」がアメリカやヨーロッパなどで新しい政治勢力になる。

 10.「逼迫する水問題」。水不足が世界的かつ体系的な課題となる。しかし、各国政府はこれを一時的な危機としてしか扱っていない。

 世界には大きな難問が横たわっていることに気づかされ、もっと大きな目で世界を俯瞰して見なければならないことを痛感しました。

 みなさんはどのようにお考えでしょうか。

次回は
時事エッセー
です。

 

 

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