日本維新の会…その実態を抉る!
890回目のブログです。
“朝夕に 松の葉拾う 跡見えて 塵なき苔の 深き庭かな”
姉小路基綱(室町~戦国)
朝に夕に松の葉を拾っている効果も見えて、塵ひとつなく苔が深々としている庭の何と清々しいものであろうか…。
「塵なき苔」に静寂感と俗塵を払うという気分がただよっている心の美しい和歌と言えましょう。
しかしながら、塵ひとつない世の中は見当たらず、残念ながら、俗世は塵にまみれた存在と言わねばなりません。そのひとつに、今、政治の脚光を浴びている「日本維新の会」の実態、実相、特に闇の部分について光をあてて見たいと思います。
安倍元首相が凶弾に倒れてから、自民党が自民党らしさを失い、政界は混迷のるつぼの中で右往左往しているように思えてなりません。そのなかで、唯一元気さを発揮しているように見えるのが「日本維新の会」です。
ところが、この日本維新の会にも問題は山積みしており、できる限り真実の一部を覗いてみたいと思います。
【維新の政党支持率】は統一地方選後に急上昇し世間を驚かせたことは承知していましたが、5月から急降下していたとは寡聞にして知りませんでした。NHKの世論調査の数字から。
5月 6.7%
6月 6.2%、
7月 5.6%
8月 4.8% (参考:立憲民主党が4.7%、同じ水準)
まさか、こんなことになっていようとは、政界の変動なんて一瞬、背筋が寒くなる思いですが、軽佻浮薄が世論というものかと高みの見物を構えるわけにはいきません。なぜそのような現象となっているのかについて、維新の持つ体質、キャラクターについて、いくつか考えて見ます。
(1)目玉政策である大阪・関西万博の建設工事遅れとゴタゴタ。
維新の目玉政策である「大阪・関西万博」の建築工事の大幅な遅れが生じており、現在瀬戸際に立っていると言われています。その中でも、予算は当初1,250億円で行ける見通しであったのが、1,850億円へ、さらに、2,300億円へと暴騰。吉村知事は、今頃になって「万博は国の行事ですから」と責任を放り投げ、これでは維新への信頼感は落ちようというもの。
また、IRのための夢洲の土壌汚染と液状化対策の費用として790億円の支出を表明し批判を浴びています。とにかく無茶苦茶な計画と言わねばなりません。さらに、大阪を代表する住友グループが、事業精神である “浮利に趨(はし)らず” を掲げ、多くの地元企業とは異なり、IR運営企業に出資せず、明確に距離を置いていることにも留意したいものです。
(2)所属議員の不祥事の続出が維新の特徴。
・鈴木宗男参議院議員、党の方針に反してロシア訪問、政府要人と面談。(10/2)
・前川清成衆議院議員、衆院選の公示前に、投票を呼び掛ける文書を不特定多数の有権者に送付し、公選法違反の罪に問われ、有罪判決。辞職へ。(9/26)
・池下卓衆院議員、地元市議2人を公設秘書にし、共に税金が原資の秘書給与と議員報酬を「二重取り」させていた。うち1人は、2022年中に何と総額約2,000万円の報酬を得ていた。(9/18)
・維新の大阪府議団前代表・笹川理府議、女性大阪市議へのセクハラ問題。離党。
・梅村みずほ参院議員、名古屋出入国在留管理局で病死したスリランカ人女性に対して「ハンガー・ストライキによる体調不良で亡くなったのかもしれない」と侮蔑発言。党員資格停止6カ月の処分。
・中条きよし参議院議員、年金保険料の一部313万円を未納。
・上西小百合元衆議院議員、政治資金にまつわる疑惑。国会を病欠したはずが、居酒屋で3軒はしご酒をしており、除名処分。
・下地幹郎衆院議員、カジノを含む統合型リゾート施設(IR)事業の汚職事件を巡り、贈賄の疑いが持たれている中国企業側から現金100万円を受領したことを認めるものの、辞職せず。
・光本圭佑元尼崎市議、会派の同意を得ずに政活費250万円を引き出し、購入したパソコンなどの納品書を偽造。
・松尾翔太元吹田市議、会派の口座から政務活動費を13回引き出し、同額を入金する処理を3回繰り返していた。
以上、あるは、あるは、際限有りません。特に、金銭がらみの不祥事が多いのが特徴ではないでしょうか。
(3)馬場代表の社会福祉法人乗っ取りを廻るスキャンダル。
馬場幸伸氏は維新の代表を務めますが、6月25日付で、大阪府堺市で4つの保育園を営む社会福祉法人「ドレミ福祉会」の理事長という肩書がついています。前理事長に代わってこのポストに就いたばかりですが、この交代劇に大いなる疑惑が持ち上がってきたのです。
前理事長が軽い認知症に罹ったということで、前理事長には身寄りがないため、理事をつとめていた馬場氏が、法人と個人の銀行通帳や印鑑を管理することになったとのこと。いわゆる非公式の後見人と考えられます。本来ならば、家庭裁判所の関与する「成年後見制度」を活用するか、信託会社に委嘱するのが一般的ですが、馬場氏はそういうきちっとした手続きを踏んでいなかったようです。
そこで、周辺や当該の前理事長からいろんな問題が投げかけられましたが、ここは政治家、明快な説明をすべきではないでしょう。
(4)「維新は第2自民党でいい」馬場代表のネガティブ発言。
「日本維新の会」の志はどこにあるのでしょうか。自民党の腐敗しているところとは異なった、清新な、活力ある、国民政党を目指したはずです。ところが、最近の馬場代表の発言は「第2自民党でいい」とは、何とも面妖。この言葉には、凛とした国民政党の香りが少しも漂ってきません。維新が大きくなろうとしている今こそ、立党の志に戻るべきではないでしょうか。
(5)「ウクライナ国民は国外に退避せよ」創始者・橋下徹氏の発言。
・「人命より大切なものはないんだから」
・「逃げることは恥ずかしいことでもなんでもない。
国を捨てることでも何でもない」
・「ロシアが瓦解するまで国外で退避したっていいじゃないですか。
全ウクライナ国民を10年から20年ほど国外に退避させて、
その後に国へ帰ってからウクライナを再建したらいい」
どうしようもなく軽く、机上の空論、能天気、思いつき、支離滅裂、お花畑。橋下氏の脳内には浮かんでこないのでしょうが、世界には人命よりも国家の名誉ある存続を望む人々も多数存在していることを知らなければなりません。橋下氏には、国政は不向きであり、地方政治家に限られると思います。
(6)「仁徳御陵にイルミネーションを」創始者・松井一郎氏の発言。
世界文化遺産登録へのアピール策として、仁徳天皇陵古墳にふれ
「宮内庁がどう言うかはあるけどイルミネーションで飾ってみよう、
中を見学できるようにしようと色んなアイデアを出して初めて
指定される」と述べた。(2013/9/6読売)
松井氏は、天皇御陵を単なる物としてしか見ず、歴史精神の象徴として見ない、極めて浅薄な考えをする人であることは明白であり、ほんとうの保守政治家と言うことはできません。御陵は公園ではありません。それを、畏れ多くも、パチンコ屋のような、イルミネーションでチカチカ飾ろうという発想は、とうてい普通の感性とは違い、僭越ながら、あまりにもレベルが低いと思います。
日本維新の会の議員の方々を見れば、国会議員、地方議員とも、志操、行動ともに、総じて雑駁な感じを受けます。この感想が間違いであり、真実は、清新な、凛とした「日本維新の会」であることをぜひ示して欲しいものです。
皆さんはどのように考えられますか。
次回は
時事エッセ-
です。
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コメント
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投稿: スーパーコピーブランド | 2024年10月16日 (水) 13時31分
誰かが事を始めるにあたって「決断したときに彼は何を最重要視して決断したのか」が彼の事業・仕事の成否を予想する大きな要素となる。誰もが経験する卒業したら「何をしようか、どんな仕事に就こうか」という小さな決断でも、大金を投じて事業を始めようというときにも、そして当落も不明な政界に飛び込もうという決断でも。「結局、あなたは何が欲しくて何がしたくて、その仕事始めたのか」である。安倍晋三氏は一議員のときに何を語り、首相になった時に何をしようとし、そして何を成したか、を振り返れば安倍元首相が政治家になった理由も政治家として成し遂げたかったコトが明快につながる。では岸田首相が政治家になりたかった動機は何だったのか。在職二年の政治を見れば、彼が明確な日本の国家観も将来像も持っていなかったことが明白である。こうしてみれば維新の会を作った橋下徹氏は最初から国民や市民のために政治家に、という目的は見えなかった。ただ合理性を最重視する橋下氏の眼から見れば、大阪府と大阪市の二重行政や職員の親方日の丸的なタカリ体質のムダが腹立って、彼なりの正義感と「俺なら」という名声欲で市長への決断をしたのだろう。当時の彼は他の政治家と違って「利欲の為」が見えなかったことであり、それが市民の支持を得た。だが巨大組織の長となって政界の寵児ともてはやされたことで、彼の生来の欠点である人間感情を無視した冷淡な合理主義と名声欲が頭をもたげた。維新の会の候補者もその視点から集めたから「見せかけの才能・目立つだけの肩書」の合理主義者がたくさん集まった。ただし自民党内に同じような思考と性向をもっている元官僚等がたくさんいる。自民党のそうした政治家に嫌気がさした市民が大阪維新の会を支持したのに、気づいたら維新の会にも「国家・国民のため」でない政治家がたくさんいた。反中央反東京で維新の会を支援したのに、というところだろう。
投稿: 齋藤 仁 | 2023年10月 6日 (金) 09時20分