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2024年10月18日 (金)

石破内閣に「信」はあるか‥衆議院選に問う!

 917回目のブログです。

202410181

 “鳴き弱る 籬の虫も 止めがたき 秋の別れや かなしかるらむ
             紫式部(平安中期「紫式部集」)

 (詞書)その人、遠きところへ行くなり。
     秋の果つる日来たるあかつき、虫の声あはれなり。

 垣根のキリギリス(コオロギ、鈴虫などを含む)の鳴き声が弱まっている。それにつけても秋の別れを止めることは出来ないものだなあ…。

 朝晩は涼しさを増し、凌ぎやすい気候になってきました。それにしても、もう10月の中旬ですから本格的な秋となってもおかしくありません。

 ところで、秋の虫の音を美しいと思うのは、日本人とポリネシア人のみであり、わたしたち日本人は「左脳」で認知するため、「美しい」と感ずるようです。欧米人は、虫の音を「右脳」で認識するため、「雑音」として聞き流してしまうと言われています。日本人の繊細さがここでも発揮されていると考えれば生まれつきの幸運を喜びたいものです。それにしても、秋をもっとゆっくりと鑑賞したいものです。

 さて、いよいよ総選挙(衆議院議員選挙)が行われますが、新しく総理大臣になった自民党の石破茂総裁の発言がブレにブレぶれ、物議をかましていますので、注目したいと思います。

(1)衆議院解散日の設定

 解散時期について、石破氏は「国民の皆さんでご判断いただく材料はきちんと提供し、国民に向かって不誠実な態度だけは取りません」(9/27)、「全閣僚出席型の予算委員会、そういうものを一通りやって、この政権は何を考えているのか、何を目指そうとしているのかということが国民の皆様方に示せた段階で、可能な限り早く信を問いたい」(8/24)

 それが、あろうことか、石破氏は、解散は10月12日、選挙は10月27日と決定。そして、全閣僚出席型の予算委員会を開き国民に向かって目指すところを示すという誠実な態度は一切示さず、国民を裏切りました。

 組閣(大臣の任免)と解散(議員の任期停止)は、首相のもっとも重要な2つの仕事ですが、解散の日程を決めることができなかった石破氏は実質的な首相権限をもっておらず、決めたのは、森山幹事長と言われています。何たる不様なことでしょうか。

(2)日銀の独立(金融オペレーションに政府は関与しないこと)

 植田日銀総裁と会って、当面、緩和的に(=利上げをせず)にいくとして、日銀の金融政策に関与。

 日銀の株式は、財務省が55%を持つので、政府の連結子会社です。総裁・副総裁も政府が任命。これを見れば、日銀が政府から独立しているのというのは、国民向けの嘘です。その嘘を、自分が就任したあと株価が下がって選挙に悪影響があるということから金融筋が予想していた12月利上げ(8月以来の0.25%→0.50%)はなく、0.25%の緩和のままとして、前言を撤回しました。

(3)「アジア版NATOをつくる」

 石破首相は「所信表明演説」で触れず! どういうこと?

(4)「金融所得課税」

 これも「所信表明演説」で触れず! やる気なし どういうこと?

(5)「日米地位協定の改定」

 これも「所信表明演説」で触れず! どういうこと?

(6)「政治資金不記載」(いわゆる裏金問題)に関して

 「政治資金不記載」については、派閥として東京地検に立件起訴されたのは、安倍派、二階派、岸田派それぞれの会計責任者です。

 そして、4月4日、自民党の処分としては下記のとおり。

    離党勧告         2名
    党員資格の停止(1年間) 2名
       〃   (半年間) 1名
    党の役職停止(1年間)  9名
       〃  (半年間)  8名
    戒告          17名 (合計39名)

 加えて、今回の総選挙においての収支報告書 不記載自民党前議員に対する処罰は下記のとおりとなりました。

   党から公認されず、無所属で立候補   10人
   党から公認も、重複立候補認められず  34人

 党執行部である、石破(総理)・森山(幹事長)・小泉(選対委員長)は、基本的に『どんな事情があったとしても収支報告書に記載されるべきものが記載されていない以上は、何もしていない議員とは同列には扱えない』と合意したうえで、「不記載があった議員を公認する場合は,比例での重複立候補は不可とする」「特定の条件を満たす議員については公認を認めない」と決定。上記のような線引きとなったものです。

 これに該当する前議員のほとんどは清話会(いわゆる安倍派)、彼らの怒りはすさまじく選挙後は大変な抗争になるのではないでしょうか。

 しかし、不記載(いわゆる裏金)は、岸田氏の派閥や石破氏においても生じており、彼らは「単純なる事務的なミス」だとして逃れようとしていますが、それは “ダブルスタンダード” “不誠実” “不道徳” というものではないでしょうか。

 それにしても、石破首相は、BBS(ブレ/ブーメラン/スキャンダル)、変節の名手、すべてにブレブレ、こんなに言葉の軽い総理大臣を見たことがありません。『綸言汗の如し』(天子の言葉は、出た汗が体内に戻らないように、一度口から出れば取り消すことができない)という言葉もあります。言行不一致もいいところ、私たち国民を見下げないでいただきたいものです。

 失礼ついでに。石破総理は、重要閣僚である総務大臣に村上誠一郎氏を抜擢しました。村上氏は安倍首相の国葬の折、故安倍晋三元総理大臣に対して国賊” と罵倒し、役職停止1年の処分を受けた経緯があります。このような非礼極まりない人物を重要閣僚に抜擢する石破総理は、人間として正常な判断力を有しているとは思えません。正常な心をお持ちになり、わたし達国民を舐めないでいただくことを切望します。

 さいごに。総選挙の結果がどのようになるのか、10月27日の投開票日を待ちたいと思います。

 皆さんはどのようにお考えでしょうか。

次回は
時事エッセ-
です。

 

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コメント

石破氏を首相に推しあげたのは第一の勢力はメディアである。
戦後のGHQ史観に洗脳されたメディアは60年安保時の首相だった岸信介を反左翼の巨頭と見て毛嫌いし、弟の佐藤栄作首相や安倍元首相に対しても政策の是非を客観的に評価せず、すべからく否定NOの報道を繰り広げてきた。安倍元首相の場合、国民から安定して高い支持を得ていたにも関わらず、「なぜ支持されているのか」を冷静に論じることなく、むしろ支持している人たちを「劣等民族」と蔑視するという民主主義そのものを否定する異常さだった。だがそのメディアの異常さだけでは国民が支持しないことも彼らは自覚していた。同じ自民党にありながら岸・佐藤・安倍の路線を批判し、反目する発言をくりかえす石破氏はそうしたメディアにとっては重宝な存在だった。だが石破氏は社会の不平家のように評論はできても、自身の中に対案があるわけではない。誰かの政策を批判するだけという野党の議員と全く同じだが、与党議員であり当選回数を重ねているという、その二点だけでメディアから反政権のシンボルのように奉られていただけである。もともと日本国・日本国民にとっての国益とは何か、を徹底して考える思考力も論理力もない議員だということは元石破派の議員は誰もが知っていたことであり、であればこそ菅氏や岸田氏が彼を総裁に担ぎ上げたのであり、石破氏自身が選出した幹事長も石破氏を紙の御輿よりも軽く見ているのである。だが、体重と弁舌は重々しくても中身が空っぽの男を首相に選んだ最大の責任は私たち日本国民にあることを自覚すべきだろう。岸田前首相を選んだ結果、騙された結果と言えるかもしれないが、彼を担いだのも、石破氏を首相にしたのも最終責任は我々自身がとらなければならない。国家存亡の危機も、さらなる増税負担も、緑の大地をパネルで埋め尽くす愚行も、愚かなメディアを許容し、自公連立の日本国弱体化政策を容認してきた結果である。

投稿: 齋藤 仁 | 2024年10月18日 (金) 08時23分

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