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2024年11月15日 (金)

米・大統領選…トランプ氏圧勝!

 919回目のブログです。

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“時ありて 花ももみぢも ひとさかり あはれに月の いつもかはらぬ”
               藤原為子(鎌倉・風雅和歌集)

 花も紅葉も、それぞれに決まった時期があって、盛りはひとときだ。ところがあわれ深いことに、月はいつも変わらぬ姿で空にあることです…。

 さまざまに咲き、散る人生。それを思う時、ひとり「月」はいつも変わらない姿で空にあることにあわれを感じさせます。

 有為転変は時の流れと申しますが、先月はわが国においては総選挙が行われ、与党が総崩れ、政局は混乱の極みの様相を示しており、一方、海を渡った米国では今月になって大統領選挙が行われ、マスメデイアの空虚な予想に反して、トランプ前大統領が圧勝するという場面となっています。

 そこで、アメリカ合衆国の大統領選について見ていきましょう。

 【大統領選の結果】
               選挙人数       獲得票数
  トランプ氏(共和党) 312人(58.0%) 7465万票
  ハ リ ス 氏(民主党) 226人(42.0%) 7091万票
        (※過半数270人)

 選挙人の過半数が270人であり、トランプ氏が圧勝となりました。加えて、上院も過半数確定、下院も過半数確保の予定であり、共和党のシンボルカラー赤色になぞらえて『トリプルレッド』の大勝利となりました。

 接戦州の7州を制するかどうかが勝負のわかれ目と言われていましたが、ペンシルベニア、ミシガン、ウィスコンシン、ノースカロライナ、ジョージア、ネバダ、アリゾナの接戦、激戦7州においてトランプ氏が全勝したのです。見事と言わなければなりません。

 それでは、予測では歴史的な大激戦と言われていたのが、なぜ、共和党トランプ前大統領の地滑り的圧勝になったのか見ていきましょう。

 カマラ・ハリスは、従来のような多くの候補者の中から一人の候補者に選ばれたのではなく、バイデンの支持により多くの候補者との対決を経ずに民主党の大統領選の候補者になったのです。したがって、「台本」が無いと話ができないという致命的な能力不足が露呈しました。

 共和党は、有権者であることを証明するIDの確認を徹底するなどの不正選挙の防止策を強化。(米国では投票にあたっては有権者登録が必要)

 前回の大統領選では、SNSでのトランプ側の情報発信は厳しく制限され、トランプ自身がTwitterから排除されて、情報発信できなくなっていました。今回は、イーロン・マスクがTwitterを買収し、Twitter⇒X、になり、自由な言論空間が確保され、トランプ氏も情報発信が思いのまま出来るようになりました。同じように、Facebookもザッカーバーグが詫びを入れ、トランプは自由な言論活動が可能になりました。トランプ陣営にとっては大きなプラスです。

 トランプ氏勝利の主要な要因のひとつに経済問題が挙げられます。まず、雇用問題ですが、現在の失業率は歴史的に低く、完全雇用と言われる地域も多い。しかし、フルタイムの高給が得られないために、サービス産業で働く若者が多く、人々の心理としては満足には程遠い状況です。したがって、新卒採用の環境や再就職、転職も厳しく、若者の不満は拡大しています。加えて貧富の顕著な格差。

 次に、経済の問題に対する問題は「インフレ・物価高」。ウクライナ戦争を契機としてエネルギーのコストが上昇、高騰した運送費が価格に転嫁。さらに、人件費の高騰があります。わが国では考えられないのですが、ファストフードを含む外食のコストは、コロナ禍前の150%~200%と顕著になっています。ニューヨークでは、ハンバーガーに飲料をつける昼食代が20ドル(3000円以上)というのが常態化しているようです。

 経済に自信を示すのがトランプ氏です。雇用と物価の沈静化に言及したのがトランプ、最新の生活実感の肌感覚から乖離したのがハリス。イデオロギーを超えた国民の切実な要望が経済問題であるとすれば、それに応じたトランプには余裕があり、ハリスは弱点を晒したと言えるのではないでしょうか。

 人種問題については、トランプ氏は相変わらず差別的発言が続きました。ところが「ハイチ移民が犬猫を食べている」「プエルトリコはゴミの島」などの今回の発言は、“エンタメ芸”として受け止められ失点とはならなかったのです。

 そんな中で、ハリス氏の票は、決戦州のジョージア州、ペンシルベニア州では、黒人票も、ヒスパニック票も、4年前のバイデン氏ほどの集票に至らず、これでは、決選州が全てトランプ氏となり、トランプの勝利につながりました。

 アメリカでの不法移民の大量流入は深刻な社会問題と言わねばなりません。バイデン政権の発足当時、米国にいる不法移民の数は推定1,100万人程度。それが、バイデン政権下で米国に入国した不法移民は730万人、法執行を逃れた「逃亡者」として知られる推定180万人を足すと910万人。1,100万人+910万人=2,010万人≒2,000万人

 このまま不法移民を青天井に受け入れ、野放しにしていたら、アメリカ合衆国はどうなるのでしょうか。民主党、共和党、の考え方は下記の通りですが、わたしは、アメリカ合衆国の崩壊を招く恐れのある「国家」の重大事と考えます。どうにも、民主党の不法移民青天井受け入れ策は理解できません。

 『民主党』:米国の繁栄への究極の方法は1,100万人ともされる不法入国者に市民権を与え、米国に貢献させることだ(民主党上院・シューマー院内総務)

 『共和党』:不法入国者は民主主義の敵である。不法入国者は速やかに強制送還する。不法入国者の投票防止策を講ずる。不法移民の流入を防ぐため国境の壁を建設する。(トランプ前大統領)

 ・日米のマスメデイアでは、日米両方で「大接戦」と予想していましたが、結果はまるで異なりました。トランプ氏に対しては「民主主義の敵」「ヒトラー」「嘘つき」というヘイトスピーチのオンパレードですが、これはまさに反トランプ錯乱症(TDS:Trump Derangement Syndrome)と言わねばなりません。大統領候補者トランプ氏に投票した米国民7,465万人の人々に対して余りにも失礼ではないでしょうか。品性を疑いたいと思います。

 わが国マスメデイアの偏向の要因は米国のメデイアの偏向をそのまま受け入れていることにあります。右派・共和党系はFOXNEWSのみ、左派・民主党系はHAFFPOST、MSNBC、NEW YORKER、the new york times、VOX、abcNEWS、Bloomberg、CBS NEWS、CNN、The Guardian、NBC NEWS、POLITICO、TIME、USA TODAY、yahoo! News、…。

 さて、先日、石破首相が、トランプ次期米国大統領に、大統領当選の祝福の電話を掛けました。その時間が双方の通訳を含め、合計で5分間………。お互いに同盟国ですから胸襟を開いて緊密さを内外にアピールしてほしいものです。

 内政、外政、共に多事多端わが国の舵取りはどうなるのでしょうか。

 皆さんはどのようにお考えでしょうか。

次回は
時事エッセ-
です。

 

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コメント

主要なテレビや新聞のすべてがトランプ再選を「悪魔が来りて笛を吹くぞ」と大騒ぎしていたが、選挙人数だけでなく総得票数でも過半数を超えたということはアメリカ国民の総意が示されたという意味である。他国民が民主的に投票した結果選んだ大統領に対して、また選んだ他国民に対して、それを上記のメディア上に一つも一人もない、というのは異常を越えている。仮にこれがアメリカでなく韓国だったら、日本のメディアの反応に対して韓国民は激怒して大問題になっていただろう。そう考えれば日本のメディアが朝日、毎日系だけでなく読売、産経なども根底から腐っているのか、またはアメリカの民主党系メディアに支配されているのだろう。アメリカ本国で過半数が共和党を支持したのに、アメリカの政党と無縁な日本のメディアがアメリカの政府や軍隊という公的機関でなく、民主党という一政党に支配されている。日本のメディアも政府や官僚も内部からすでに腐っているのではないか。

投稿: 齋藤 仁 | 2024年11月15日 (金) 08時25分

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