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2025年2月 7日 (金)

マスコミの闇…フジTV・文春・記者に見る!

 925回目のブログです。

2025271

 “春霞 たてるやいづこ みよしのの 吉野の山に 雪はふりつつ”
               詠み人知らず(古今和歌集)

 もう春にはなったが、いったい春霞が立ちこめている所はどこにあるだろうか。この吉野の里の吉野山にはまだ雪がちらちら降っていて、いっこうに春めいても来ない…。

 立春とは名のみで、雪の消えない山里の人々が花咲く春の到来を待ち望んだ気持ちを詠んでいます。立春は、例年は2月3日ですが今年は暦の関係で2月2日。早く春の兆しを象徴する可憐な梅の花を目にしたいものです。

 年末、年始からマスコミ業界、いわゆるOLDメディアの実態が暴露され、その話題が2月になっても盛り上がり、未だに収束の気配を見せておりません。その話題とは、フジテレビの「中居正広氏性加害」をめぐる下記3点の騒動のことです。

 フジテレビの2回にわたる記者会見の「不様」極まりない姿。
 記者会見に出席した記者の「低レベル」の露見。
 週刊文春の信頼を失墜させた「フェイクニュース」。

 フジテレビの2回にわたる記者会見

 事件は、フジテレビの女性アナウンサーが受けた“性被害”。加害者は元スマップの中居正広氏であり、被害、加害の両者は既に9,000万円の示談金で和解済です。しかしながら、両者で和解済であっても、会社・フジテレビが関与していたのか、会社の人権意識はどうなっているのかなどの疑問点は残っています。

 そこで、1月17日、第1回目の記者会見が行われました。ところが、この会見は参加者を限定し、動画撮影すら禁じた「クローズド」の記者会見。質疑応答も生煮えであり、とうてい、記者の質問に真摯に答えたものとは言えません。ましてや “閉鎖会見” であり“自滅会見”と言える代物であり、ごうごうたる非難を受けたのです。

 当然と言わねばなりません。フジテレビは国からダダ同然で免許を受けた報道機関であり、動画さえ禁止するとは、誰が考えても言語道断と言わねばなりません。

 この会見が説明責任を果たしていないとして、トヨタ自動車、日本生命、アサヒGHD、サントリー、資生堂などの一流企業のスポンサー離れが加速。(今では75社超がACジャパン公共広告への差し替えになっていると言われています)

 そこで、1月27日、第2回目の記者会見が行われました。この会見は、一転して「フルオープン」既存メディア、フリー記者、海外メディア、ユーチューバーら191媒体437人の大人数。何と “地獄の10時間会見” という異様さ。これだけの長時間であれば、真摯な質問からアジ演説まで、硬軟織り交ぜて質疑応答か繰り返され、結果的にはある種の「ガス抜き」になったのではないかと考えられます。会見の主なやり取りは下記の通りです。

 トラブル把握後の対応(限定範囲でのみ情報を共有。社内コンプライアンス部門などとの情報共有行わず)
 中居さん出演番組の継続(唐突の終了は憶測を呼ぶと憂慮。特別番組の新規起用も行う)
 トラブルへのフジ社員の関与(トラブルの発端とされる食事会には関与せず)
 日枝相談役の責任(業務の執行に関わっておらず、今回の問題にも関与せず)
 信頼回復への道筋(会食・会合のルールの設定、コンプライアンス研修の徹底、改革チーム設置の検討、第三者委員会の設置)

 今後のフジテレビの再建は、上記のやり取りで示されたことを果敢に愚直に実行することでしょうが、日枝取締役相談役の退任が必須でしょう。フジテレビの社風、文化風土を根づかせたのは日枝相談役であることは周知の事実ですから、経営幹部社員、労組、こぞって、日枝氏に対して早急に退任を迫る必要があるのではないでしょうか。

 一部記者の質が低レベルであることが露見

 一部のフリージャーナリストは、フジテレビの闇を厳しく追及しました。厳しいというよりも大演説、糾弾と言うべきでしょう。彼らは「巨悪」を厳しく詰問し、精神的に揺さぶって言質を取ろうとするものです。そのやり方は、テレビで流れているACジャパンの「決めつけ刑事」の姿とまるで同じ。フジテレビの出席経営者はまだ犯罪者ではないのですから、威圧的な発言はやめるべきです。一部記者のレベルは低すぎるのではないでしょうか。

 週刊文春の信頼を失墜させた「フェイクニュース」

 数々のスキャンダルや、悪事の報道で他のメディアを圧倒する週刊文春は、その記事の信頼性が高く評価され、テレビなどでも度々引用されてきました。常に「真実」を掘り下げているものと思われていました。

 週刊文春は、12月26日号で、今回の疑惑の第一弾記事を掲載。その中で、中居正広氏と女性のトラブルの発端となった「食事会」について、フジテレビ幹部社員のA氏がセッティングしたと報じました。

 今回のトラブルが、中居氏とフジ女性アナウンサーの間のことなのか、フジテレビ幹部社員が関与したか否かは、大きな問題であり、この点はトラブルの核心部分と言わねばなりません。

 しかし、実は、週刊文春はその後の取材によって、この食事会については中居氏が女性を誘っていたことが判明したとして、1月8日号の記事からは誤報を修正、「しれっと誤りを上書きしていた」のです。これだけ世間を騒がせているにもかかわらず、しれっと上書きとは “不誠実極まりなし”、理解できません。

 ところが、週刊文春は、この「誤った情報」が掲載されていた第一弾記事の「訂正」を、フジテレビの2回目の会見が終わるまで「公表」しなかったのです。週刊文春電子版が昨年12月26日号の記事を訂正したのは1月28日。そう、フジテレビ経営陣が「A氏の関与」をめぐってつるし上げられた10時間会見の翌日でした。

 週刊文春の社会的信用はがた落ちオールドメディアの信頼が総崩れしている象徴のような気がします。それにしても、あの文藝春秋社もオールドメディアと呼ばれるのでしょうか。

 フジ・メディアHDは、時価総額3,959億円、株価/純資産倍率(PBR)0.41倍(1月17日現在)、株価の約2.5倍の純資産(多くは不動産)を持っているため、「フジテレビは安い買い物」として、テレビメディアに関心をもつ投資主体に買収される可能性があります。

 最後に、前々から述べているように、2024年~26年は、「時代適合」できない組織が崩壊していくのではないでしょうか。…政治、政党はご覧のように、メディア、金融、企業、その他もろもろ、大きな転換点を迎えました。

 皆さんはどのようにお考えでしょうか。

次回は
時事エッセ-
です。

 

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コメント

売文家という言葉があるが、小説家も評論家、そして新聞記者も「書いたものを売って生計を立てている」という意味では売文業の専門家だろう。そして令和の時代に合わせていうならネット上の呟き等もそれが生計を立てるための業となっていれば、小説家や新聞記者といったそれなりの社会的地位にあってもネットで生活している「新興の職」にある人と変わりはない。違うのは売文業がそれなりの社会的地位をすでに獲得しているか否かのほかに見落としてならないものがある。それは新聞社やテレビ・ラジオ局などで高収入を一度手にした人の多くは次第に「真実を伝える」ことより「売れる・騒がれる言葉や記事」を発するようになることである。その昔、田中角栄が首相をやめると、彼の悪口がメディア上に溢れたが、書いていた記者の多くは田中番で角栄氏から高価な品をもらっていたことを暴いた人がいた。今、フジテレビ局で騒いでいる人の中にもこうした人が多い。騒ぐだけでお金が入るのは週刊文春だけではないようだ。ただそんな騒ぐ人たちの言葉の中に初めて国民が知った真実もある。カネを拾い集めている売文業の人たちの言葉にも本物はありそうだ。読売新聞のナベツネも、フジの大親分日枝が元は労組の長だった、すなわち共産党組織のボスなら知っている組織掌握法を知悉している人物だったと。官僚組織も法人組織も宗教法人も含めて、どんな組織も数十年後には組織内に群がる人たちの利権まみれで腐っていく。特にそれが見返りの高い、社会的地位も高い組織であればあるほど、数万円の果物と同じようんに淫靡な腐臭を漂わせながら腐ってい行く。

投稿: 齋藤 仁 | 2025年2月 7日 (金) 16時51分

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